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今回お話を伺ったのは、日本産米の海外輸出事業を展開する株式会社Wakka Agriの代表を務める出口友洋さん。
「美味しい日本産米を世界に」をモットーに、肥料や農薬を一切使用しない自然栽培という方法で生産したお米は海外でも評価が高い。
事業を通して、各地に広がる耕作放棄地問題の解決を目指すというビジョンついて語っていただきました。
長野県との出会いは意外にも•••
まずはじめに、出口さんの生い立ちを教えていただけますか?
私は北海道の出身で、高校までは北海道で暮らして、大学から長野県にある信州大学に進学しました。
信州大学の進学は、今の農業を見据えた上での進学だったんですか?
いえいえ、以前よりアウトドアが大好きで、山登りをしてたんです。それで「北海道の山は極めた、残すは富士山か日本アルプスしかない」と思って、長野県を選びました。
なるほど。
農業を学ぶとかではく、日本アルプスが最優先だったわけですね。笑
そうですね。笑
信州大学は、キャンプやスキューバダイビング・山登りをして単位が取れるという「野外活動のプロを目指す学科」があったんです。
アウトドア好きとしては最高ですね!
山に登って単位がもらえて、休日はアウトドア三昧なんて、他には無いなと思って進学を決めました。
今でも休日にアウトドアをされるんですか?
アウトドアは好きで続けています。
休日にファミリー登山やキャンプなど、アウトドアは一年を通して楽しんでいますね。
アウトドアを好きになったキッカケは、ご両親の影響ですか?
いえ、実家のある札幌は都会なので、身近に山や自然があったわけではなかったんです。
高校の時に入部した山岳部がキッカケです。
高校の部活で山岳部ですか。
珍しいですね!
高校の時にキャンプブームがあったんですが、当時の山岳部がブームに乗っかって「満天の星空の下、キャンプをしないか?」というキャッチコピーで部活紹介をしていて。
それで山岳部に入ってみようと。
ゆるりとキャンプを楽しむつもりが、入部したら本気の山岳部でした。笑
全然ゆるくない。笑
ただ、中途半端な部活じゃなかったので、逆にハマりました。
今では良かったと思っています。笑
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創業の契機となった海外留学
アウトドア以外に、大学生活で取り組まれたことはありますか?
「北京ダックを頬張るようにお腹いっぱい食べてみたい!」
この夢を叶える為に休学をして、北京へ留学しました。笑
留学のモチベーションが北京ダック。笑
はい。笑
同時に語学や異文化に触れる生活をして、価値観がガラッと変わる経験をしました。
実体験を通して、価値観の幅が広がったんですね。
そうですね。
北京では、日本人以上に多かった韓国人留学生の友達もたくさん増えて、そうすると今度は「韓国料理をお腹いっぱい食べたい」と思いまして。
もしかして•••
気付いたら、次の年に大学を休学して、韓国へ留学していました。笑
素晴らしい行動力だと思います。笑
留学のおかげで、中国語・韓国語をある程度喋れる様になったのですが、やっぱり外国語には英語が必要だと思って、さらにアメリカへ留学し、大学は6年かけて卒業しました。
学生時代にやりたいことをする、とても大切なことだと思います。
卒業後、すぐに農業を始めたんでしょうか?
いえ、将来自分が経営をする上で、経営コンサル的なノウハウを身につけたいと思ったので、上場していた国内のコンサルティング会社に入社しました。
どのような仕事内容だったんですか?
中国に進出する日系企業に向けたコンサルビジネスを主に担当していたんですが、会社が現地法人を立ち上げることになったので、自ら手を挙げて上海に駐在しました。
本場北京ダックを追いかけた学生時代の経験が、社会人になって生かされますね!笑
上海に駐在された後は日本に帰国されたんですか?
いえ、その後、香港に異動したんですが、そこがターニングポイントになったんです。
どういったことがあったんですか?
香港で生活する中で、日本で当たり前のように食べていたお米や、精米したてのお米が海外には無いということに気づいたんです。
確かにあまりイメージがありませんね•••。
いち消費者としてはあったら嬉しいし、海外でも美味しいお米が食べたいと思ったんです。
その経験がベースとなって2009年に海外専門の日本産米専門店を立ち上げました。
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伊那市に移住した理由
事業は順調に進みましたか?
ありがたいことに同じ想いを持った方がいて、数カ国で現地法人を立ち上げることができました。
現在は「日本で仕入れた玄米を海外に輸出し、フレッシュな精米仕立てのお米をデリバリーする」というスタイルを展開しています。
現地のニーズと事業がマッチしたんですね。
伊那市へ移住したのは、その後ですか?
そうなんです。
事業を展開するうちに、今度は自分たちでもお米を作りたくなって、ご縁があって出会ったのが伊那市なんです。
今は、使われなくなった耕作放棄地を耕して、自然栽培でお米を作っています。
他にも色々と地域がある中で、伊那市に決めたのは理由は何ですか?
いろんな条件を考える中で、中山間地である長野や岐阜に絞っていたのですが、現在お米を栽培している長谷地区から見える景色がとても綺麗だったんです。
景色が決め手だったと?
もちろん栽培の環境も大事です。
ただ、海外で日本のものを売るときに、土地が持つストーリーも重要だと思ったんです。
どのようなストーリーでしょうか?
日本の風景、先人たちが築き上げてきた棚田。
そういった本来残すべき場所が耕作放棄地にされている。
そのような「日本の伝統が残る土地で作る安心安全のお米」というストーリーです。
出口さんたちの「事業理念」に通じるストーリーですね。
このストーリなら海外の方へ間違いなく受けるという思いがあって、目の前に広がる長谷地区の景色と、イメージがピタッと一致したんです。
しかし、耕作放棄地での自然栽培となると、地元の方の反対とかはありませんでしたか?
自然栽培の誤解を解くために、ほったらかしではなく、自然の中でしっかり管理しながら栽培することを事前に説明をさせていただきました。
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なるほど。
それでもラッキーだったのは、耕作放棄地が集落から離れた場所にあったんです。
ですので、隣の田んぼを他の誰かが使っているとかではなく、エリア一体が耕作放棄地だったんです。
自然栽培を行う上で最高の環境ですね。
地元の方が気にされてた1つが畔草(あぜくさ)だったんですが、畔草を年に3回刈ってくれたらいいという条件で、土地をお借りすることができました。
みなさんの熱意や人柄が伝わったからこそ、お借りできたんでしょうね。
土地をお借りした場合は、一年間丹精込めて作らせていただいたお米を納めるんですが、
「美味しいね」「来年もよろしく」と言ってくださるのが本当に嬉しいです。
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自然栽培に取り組む理由
自然栽培に取り組もうと思ったキッカケはあったんですか?
日本のお米を海外で輸出販売しているときに、微妙なミスマッチが起きていることに気づいたんです。
どのようなミスマッチですか?
日本の農家さんが日本人の胃袋を満たすために作られたお米が日本産米なのですが、
「お米が余ってしまっているので海外へ輸出をしましょう」というのが今の農政なんです。
なるほど。
元々日本市場向けに作られた商品ですので、異なる食文化を持つ海外にそのまま持っていったらミスマッチですよね。
たしかに。
だからこそ、海外の人たちのニーズを掴む為のお米を日本で作ったら面白いんじゃないかと思ったんです。
初めから海外への輸出用に生産するということですね。
それで、海外の規格に合った安心安全なお米をコンセプトに、無農薬栽培よりもより突き抜けた「自然栽培でやろう」と考えたんです。
なるほど。他には、どんな特徴はございますか?
品種は日本人が好むものではなくて、玄米食を採用しているんです。
玄米ですか!?
海外の方は、味以上に健康を重視されていて、グルテンフリーで身体に良いからお米をチョイスしているという方が多いんです。
どうせ食べるなら余すことなく栄養価が取れる玄米食というのがメジャーですね。
海外にはグルテンフリーのお店が多いですけど、日本ではまだまだ少ないですよね。
祖父母の世代は、玄米よりも白米をお腹いっぱい食べたいと思っていた方が多いと思うので、自然と食卓に並ばなかったんだと思います。
実際に本当に美味しい玄米を食べてみたら全然クセがなくて、噛めば噛むほど甘味が増しますよね!
そうなんですよ!
私もカミアカリの玄米を食べた時、これは今までの玄米と違うと強く感じました。
どのように違ったんですか?
トウモロコシみたいな甘さがあって、本当に美味しかったんです。
「身体にいいものは美味しく無いものだ」と言い聞かせながら玄米を食べてらっしゃる方もいると思いますが、私自身はそんなネガティブなイメージが吹っ飛びました。
出口さんのお米は国内で購入できますか?
まだ海外への需要に応えきれていないので、今は100%海外にお届けしています。
でも、本当は国内でも販売したいんです。美味しいから(笑)
いつか国内でも食べられる日を楽しみにしてます!
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今後のビジョンについて
今後、事業を通じてチャレンジしたいことはありますか?
1つは、会社の理念でもある「輸出を軸とした中山間地の新しい農業モデル」を構築して、横展開したいと考えています。
横展開とは、どのようなイメージでしょうか?
限界集落の再生は、日本の至る所で喫緊の課題となっていますので、私たちのノウハウをお伝えしたり、販路を活用していただければと思っています。
農業だけでなく、地域再生も視野に入れているんですね。
最近は、特に地方における人口が減っている、住民が減っていることを肌で感じています。
人が住んでいるから農道や水路があって、好きな農業ができています。
10年後、今の集落の人口が半分になった時に、インフラに対する1人1人の負担がすごく大きくなると考えています。
地方の未来に、危機感を持たれているんですね。
農業を続けるには、集落も維持しつつ、インフラも維持していかないといけません。
集落の活性化・地域再生みたいなことを手がけていかないと、インフラ維持も、本来やりたい農業も出来なくなってしまいます。
農業以外にも、プロジェクトの準備を始めているんですか?
はい!
集落の文化である古民家を譲っていただけることになったので、そこに限界集落の新たな可能性を見出す拠点を作りたいと考えています。
素晴らしい取り組みだと思います。
「こんな人なら長谷地区に来て欲しいな」と思うターゲットがあるんですが、地域のビジョンに共感いただける方々を一本釣りして、お招きする。
そんな形で、地域を活性化させるプレイヤーを増やしていきたいですね!
期待が膨らみますね!
他にチャレンジしたいことってありますか?
会社を設立したもう1つの理念として、日本の農業政策に外から刺激を与えることが出来たらいいなという思いがあります。
農政にですか?
海外で生活すると、日本が本当に好きになるんですよね。
ただ、逆に言うと「どうしてこうなっちゃったんだろう?」と目につくところもあるんです。
一度外に出たからこそ、日本の課題も見てきたと。
全国で農業の担い手不足や環境保全など、色んな歪みがある中で、輸出を軸とした中山間地の付加価値のある農産物の生産によって、色んなことが解決できるんじゃないかなと思っています。
伊那市での成功モデルから「課題解決型のソーシャルビジネス」を全国に波及できるといいですね!
まだまだ先は長いですが、少しでも地域を活性化させて、ここで成功したモデルを、全国の限界集落に横展開していきたいと考えています!
最後に、地方に移住したいけど動けない、踏み出せない人へのメッセージがあれば、ぜひお願いします!
まずは、飛び出すしかないですよね!
伊那市で生活するスタッフは本当に生き生きしていますし、そんな姿を見ると、理屈ではなくて、生きている実感が持てます。
今は、メールとかで連絡くださる方もいるですが、現地見学に踏み出せない方が多いんです。
言葉やメールだけで、地方のワクワク感を伝えるのには限界があるので、ぜひ足を運んでみてください!
自ら足を運んだら、必ず新しい世界が見えるはずです。
EDITORIAL NOTE
吉田
今回のインタビューでは、お伝えしきれなかった魅力が、伊那市にはまだまだあります。ちょっと行ってみようかな?と思ってくれる方が増えたり、実際に伊那市に訪れた方が新たな伊那市の楽しみ方を発見していただけたら、これほど嬉しいことはありません。ぜひ皆さんも伊那市へ足を運んでみてください。
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でも… どうやって調べたらいいの? 誰に相談できるの?
と、お困りごと、不明点が多いのも、事実…
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